豚インフルエンザの話をブログでは一回も描いていなかったので、ちょっと関連した昔から思っている内容を描きました(今日はPCで描く二日目。ほんの少しだけど使い方が分かってきた。まだまだ練習中)。
免疫システムはとても複雑で信じられないくらいよく出来たしくみ。無限との言える外的(ウイルスや病原体)に的確に戦える免疫細胞を全て準備することは不可能。ましてや、未知のウイルス(今回の豚インフルエンザのような新型ウイルスもその一つ)がいつも生まれてくる。
免疫細胞の元は脊髄で作られる細胞で、これが心臓のすぐ上にある胸腺を通過する。その時に「教育」というか「儀式」がある。無限の外的を想定することは不可能なので、「自己の(本人の)細胞を攻撃しないヤツは合格、自己の細胞を攻撃するヤツだけ不合格とし、この場で排除(殺す)」ということをやっている。つまり、「どう役に立つか分からないけど、もしかしたらとんでもなく役にたつヤツがたまにいるかもしれない」という考え方だ。そうやって人類を含む高等生物は免疫システムを磨き生き延びて来たのだ。
一方、会社は成熟してくると、「どうやれば(事業などが)成功するかは、全て分かっている」という「おごり」が蔓延してきて、かつ、「効率化」の波に押されて、「どう役にたつかわからない」という活動や人達を抱えておけなくなってくる。それは生物の免疫システムで言うと、この世で常に起こる不確実なリスク、新たな敵/状況に立ち向かうのを放棄していることと同意義だ。
ちなみに、この話の元は、大分前のこの本から。本自体は誰かに貸したままどこかへ行ってしまったので記憶が曖昧だけど。なかなか面白かった印象が残っています。
免疫、その驚異のメカニズム―人体と社会の危機管理 (ウェッジ選書―「地球学」シリーズ)
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*今日もまた「自己正当化」を振り回してしまったぜ。