勢川びきのX記 (4コマblog)

日々・世界の全てを4コマで

分からないからって塗りつぶすな

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東大(本郷)のそばにある「旧岩崎邸庭園」に時間が空いたので行ってみた。三菱を作った岩崎弥太郎が買った土地に3代目の社長になった息子が建てた邸宅。

 

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案内の方がいて、1対1でとても丁寧に説明してくれて面白かった。

金唐革紙は不勉強で知らなかった。触った感じはまさしく皮だが、実は紙。それを型に押し付けて叩いて凹凸の紋様を作る。

 

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 大変な作業。漫画にも書いたように、戦後、この建物は米軍に徴収され、壁も白一色にペンキ塗りされてしまったそうだ(アメリカ人らしい・・・)。

久里洋二氏は11pmのアニメーションなどで有名なイラストレーター(画家?)だが、実は1970年の大阪万博の時にリコー館で作品が投影された作家でもある。恐らくその関係だと思うのだけれど、リコーの厚木事業所の数百人入る大きな食堂の壁(幅も20m以上あったと思う)に久里洋二氏のイラストが描かれていた。「わあ!久里洋二さんだ!!すごい!いい会社だなあ」って思っていた(周りにこの感動を共有できた同僚はいなかったけれど)。

ところがある日・・・なんとその絵の上から壁全面に黒のペンキが塗られてしまったのだ。なんということをするのだ。本当に怒りに震えた・・・のを久々に思い出した。

(ちなみに、本当にリコーの厚木事業所に久里洋二さんのイラストがあったかどうかの証拠となるような情報や写真はネットでは見つからず・・・当時は当然スマホもなかったので、写真も撮っていない。誰か「覚えているよ」とか「写真を持っているよ」という人がいたら連絡ください)