勢川びきのX記 (4コマblog)

日々・世界の全てを4コマで

エスカレーターの片側空け

先週末、大阪にいた。ほんの2、3日なので全体がそうかどうかは言い切れないけれど、エスカレーターの「追い抜き斜線」である左側に人がおらず、右側にみんなじーっと立ち止まっているのが何回かあって、「大阪は変わってしまったのか」とちょっと悲しくなった(そしてちょっと怒りも)。
大阪は「せっかち」「いらち」の文化。意味もなくせかせかしているのが味。その感じはビジネスにおいてはシリコンバレーのようであり、新興国のすごい雑踏&動くスピードを思い起こさせる。また、歩くスピードで考えるとニューヨーク・マンハッタンを上回るかもしれない。つまり、(ちょっと無理矢理かもしれないけれど)大阪のスピード感は世界に通用するはずなのだ。
それが、失われていっているとすると関西人である私はなんとも悲しい。

もう20年も前だけど、会社で「将来のビジネスを考える」という委員会があって、色々なビジネスコンセプトを考えた時に、「エスカレーターの片側空け型ビジネス」*1というものを考えようとしたことがある。「新しいことにチャレンジし全速力で疾走しようとしている人」に「邪魔がいない専用路を作る」というもの。言い換えると、「邪魔になる人は、こっちに寄ってね」ということになる。大会社でありがちなのが、やたら「邪魔する」人やルールがあること。社会でも「規制」や「いらん心配」や「やっかみ」という邪魔があちこちにある。残念ながら、当時は事業コンセプトまでうまく昇華できなかったが・・・。
大阪でエスカレーターで停まっている人が増えたのは、もしかしたら「スマホ」が一つの理由かもしれない。スマホを見ている人は(大阪では)右側(東京では左側)にじっとしている。新規事業を増やし、加速するためには、「停まっている人」が考えた制度は、恐らく的外れ。いらんことを考えないように「スマホ」に相当する何かを与えるのがいいかな。

*1:その委員会の場で、メンバーから「訳が分からん」と言われ、しばらーくして自分が「エレベーターの・・・」と言い間違えていることに気がつき赤面したという恥ずかしい思い出もあります。「エレベーターの右側を空ける」じゃ、箱の中でスペースを作るだけ。分かってくれないのは当然でした。