勢川びきのX記 (4コマblog)

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バックキャスティングの制約事項

新規事業の検討などに必要なのが「未来構想力」。
その「未来」を考える時にとても役に立つのが「バックキャスティング」という方法。
どうしてもついつい「今」からの延長線上で無理矢理「変化」を付け加えようとしてしまいがち。そういう「今」から「未来」を見ようとするのは「フォアキャスティング」。今の世の中の多くは、「フォアキャスティング手法」で「今あるものに今から作れるちょっと違うテクノロジーを追加」することで動いている。だから皆んな同じになり、レッドオーシャンとなる。
「バックキャスティング」では、先に「未来」を創ってしまい、そこから逆に「今」に戻る道を辿りながら、何をすればいいかを考える。
では、どうやって未来を先に作ればいいのか。
そのキーとなるのが、「制約事項」と「心豊かなライフスタイル」の二つ。
「バックキャスティング」はよく「地球環境問題」など、人類が今後間違いなく遭遇する課題に対して使われる。その場合の制約事項はある意味明らかで、例えば2030年には「エネルギーは今のX分の一も使えなくなる」とか「水が大幅に不足する」などである。
しかし、忘れがちなのが「心豊かなライフスタイル」。
人間は一度手に入れた豊かさを、単に制約事項があるからと言って簡単には手放せない生物である。それを「生活価値の不可逆性」という。だから、「今よりもっとワクワクする『心豊かなライフスタイル』」を作らないと、それは「やってくる未来」にはならない。

・・・と、えらそうに「バックキャスティング」の解説をしましたが、実は先週、東北大学石田秀輝先生からお聞きした内容です。
いつもなんとなく思っていたことをすごくすっきり見せていただいた気がしています。
頭の中と心の中が燃えました。

勉強不足で、先生の本は先ほど発注したばかりでこれから読みますが、
このサイトに先生のインタビューがありますので、是非。

お話していただいた内容の多くがこの本に書かれていると思う。(内容/目次の詳細はこのサイトの方が詳しい)
読むのがとっても楽しみ。